ハンガリーとの経済交流において新しい門出
当協会とハンガリー貿易促進公社が合意書に調印

関係強化に期待を寄せて、両国の要人が集結
 平成27年11月24日、公益社団法人国際経済交流協会とハンガリー貿易促進公社(以下、MNKH)との間で、経済交流促進のための合意書に調印が交わされた。合意書の内容は主に、
ハンガリー企業日本進出支援の協力
●MNKHの日本における業務提携先企業の紹介
 ―といったもの。両国の貿易関係をさらに発展させていきたいというハンガリー側と日本側の関係者の強い思いを反映したものである。それは調印式に立ち会った賓客の顔ぶれからもうかがい知れる。
 ハンガリーからは、ラースロー・サボー外務貿易省副大臣、イシュトバーン・セルダヘイ駐日ハンガリー大使館特命全権大使、ジャネット・ドゥッチャイ・オラーフ貿易促進公社理事長、ローベルト・エーシック投資促進公社理事長ら7名の要人が参加した。
 日本側からは、当協会 米田建三会長、鈴木丈真代表理事、田邉利雄専務理事、城内実 衆議院議員、外務省欧州局 中・東欧課長 池上正喜氏、ジェトロ 米谷光司理事、また、スズキ株式会社、双日食料株式会社、NHK spring(日本発条株式会社)などといった、既にハンガリーとの取り引きが深い企業の代表の方々も参加していた。
 この調印に至った経緯の元には、ハンガリー国より叙勲を受けた米田会長とセルダヘイ大使との友情関係や、当協会が行ってきた協力の功績を評価されたという点がある。長年にわたる多くの人々の協力関係が、調印式という結実の日を迎えた。
今でも自分は一般人……
サボー副大臣からのご挨拶
 当日、調印式は都内のホテルにおいて、昼食をはさんだ経済交流会という形のなかで行われた。司会を務めたセルダヘイ大使により主な賓客の紹介がされた後、まずサボー副大臣からご挨拶があった。
 「この調印式が実現されたことを本当にうれしく思います。皆様がここにいらっしゃることを心から感謝しています。私は政治家としてここに参りましたが、今でも自分は一般人だと考えています。22年間製薬会社で働いていたのですが、その間も多くの日本経済関係の方々、企業の代表者と会う機会がありました。146年前から外交関係が築かれたこと以外に、ハンガリーと日本の間の共通点は多いと思うのです」
 サボー副大臣は、共通点の一つとして「人材育成のレベルが非常に高い」という点を挙げていた。
スピーチの後に、当協会 鈴木代表理事とオラーフ理事長を署名人として、調印式が実現。代表者、賓客たちの間に、笑顔の輪が広がった。  
ハンガリーとの深い関係
 しばしの歓談の後、当協会 米田会長がスピーチ。ハンガリーからの賓客に謝辞を述べた上で、自らの活動に関して説明した。
 「私は今日調印した鈴木代表理事とともに、世界各国との経済交流の促進を中心に仕事をして参りました。日本政府からは、公益法人だから世界のすべての国と活発にコミュニケーションを取ってほしいと言われていますが、振り返ってみればハンガリーとの交流が重点的に行われてきました。この協会とは別に、日本ハンガリー経済交流促進協議会という組織があります。政界の代表は逢沢一郎代議士。代表補佐は今日お見えいただいた城内実代議士。スズキ株式会社の鈴木修会長が経済界では代表をされており、私が事務局長という形で取りまとめ役をさせていただいております」
 米田会長とハンガリーの付き合いは本当に長い。調印式が行われたホテルでは当日、ハンガリーの食とワインのフェアが開催されていたのだが、そのブースの近辺を通りがかったときに、米田会長はすぐにグヤーシュ(ハンガリーのスープ)の香りに気付いたという。
 スピーチの後半では、ハンガリー国民の優秀さに敬意を表した。
 「ハンガリー国民が持っている優れた知性は、ハンガリーに進出した日本企業にとって大きなサポートになっています。これまで以上に経済・文化交流の努力をしていきたいと思います」
量・ジャンル併せて、期待される貿易の拡大
  交流会の終盤においては、城内実 衆議院議員がスピーチで笑いを誘った。米田会長との交流、自身の選挙区にスズキの本社があることを告げた上で 〝ハンガリー友好〟を宣言。
 「日本が国交を有する国は195カ国ありますが、ハンガリーも力を入れている国です。不思議なご縁で、ジェトロ理事の米谷さんは私の外務省の入省同期であります。外務省の方も来ていらっしゃいます。今日の素晴らしい会を契機にして、この出席者全員で、日本とハンガリーのさらなる経済交流の促進を実現したいと思います」と締めくくった。交流会は和やかなムードで幕を閉じた。
 今回の調印に関してオラーフ理事長は「日本は既に有望な市場なので、商材をさらに拡大し、新しいジャンルの商品を開発したい」と期待を寄せた。
 現在、ハンガリーから日本への主要輸出項目は、事務用機器、原動機、豚・いのしし肉などが多い(2013年、財務省貿易統計)。
 スズキ株式会社やNHK springのようにハンガリーへの工場進出、つまり直接投資も期待されている。新しいジャンルでの貿易が増えることを、両国の関係者とも望んでいる。
■国民記念日にも思いを馳せて
 調印前の10月22日には、駐日ハンガリー大使館における恒例行事の一つとして、10月23日のハンガリー国民記念日を祝うレセプションが開催された。
 当日は各国大使、政財界、各企業や文化関係者のトップをはじめとして、日頃ハンガリーと縁の深い約200名の方々が集まった。
 10月23日といえば、1956年のハンガリー革命、あるいは〝ハンガリー動乱〟を指す。ハンガリーの市民が旧ソ連の支配に対して全国規模の蜂起を行った歴史的な一日である。その当時はソ連軍により鎮圧されたが、1989年に現在のハンガリー第三共和国が樹立された際には、この日が祝日に制定された。
 ハンガリー国民は、身を挺して、自由を勝ち取ってきたのだ。
(国際経済交流協会 事務局)