社団恒例の秋季時局講演会が、元内閣総理大臣・衆議院議員 麻生太郎先生を講師にお迎えして開催されました。切れのいい活気あふれる口調で、世界における日本経済の強さを語られ、明日への希望と元気を与えてくださったご講演でした。以下にあらましをご紹介します。(文責 編集部)

麻生流その一
「企業の設備投資、民間消費、そして政府支出の総和がGDPだ。デフレ不況のいま、GDPを上げるには、政府による財政出動しかない。それも企業が設備投資をしたくなる、民間がお金を使いたくなるような政府投資をすべきなんだ。」

麻生流その二
「戦前、大蔵大臣高橋是清は増税することなく国債発行によって、現在の価値で200兆円相当の積極的財政政策を行った。これと同様の施策を講じたのがアメリカのルーズベルト大統領。
1933年より行ったニューディール政策では、政府支出による巨大な公共事業が行われた。
政府と企業の役割を明確にして、金利も地価も工事費も安く、工期も短い今の日本こそ、将来的な投資、インフラ整備に政府が支出すべきなんだ。」

麻生流その三
「こういうと必ず、日本は財政危機だという。しかし900兆円とも1000兆円とも言われる“国”の借金、これを借りているのは政府であって、貸しているのは銀行などの金融機関、そこにお金を貸しているのは皆さんですよ。国民一人当たり七百数十万円の負債があるというが、実は逆で皆さんは債権者なんだ。」
しかも、日本はギリシャなどと違い、自国通貨で国債を発行している。まずはGDPを拡大し、デフレから脱却させる。そのうえで、雇用率や設備投資、税収を増やし、それでも社会保障費が不足するなら消費税の増税を、というのが麻生流の考え方だ。

麻生流その四
「われわれはもっと自信を持とうじゃないか。あのルーブル美術館が共同企画を持ちかけたのは、名だたる国立美術館ではなく、なんと京都国際マンガミュージアムなんだ。」
イノベーションは中小企業から生まれる。「たった10年で世の中は変わる。」中国の台頭というが、日本は中国、韓国に対して黒字貿易。対中黒字は日本だけ。すごいことだ。いまこそ日本は、閉鎖的になるのではなくて、「これからも日本が先進国であり続けるためには、何をしなければならないか」をしっかり考え進んで行こうじゃないか。